よみがえる
リノベーションの仕事をしていてうれしいことの一つに、古い既存のものを「よみがえさせる」という楽しみがあります。すべて壊してスケルトンにして一から作るというのも、まっさらなキャンバスに絵を書いていくようで面白いのですが、今現在あるものが形やイメージを変えて、その空間にスポッとはまった時の快感はなんともいえません!リフォーム冥利につきますね♪
先日マンションのリノベーションをさせていただたいたお宅も、中古のマンションを購入して、生かせるものは生かして、こだわるところはこだわるという方法をとりました。
キッチンはキャビネットと人造大理石のトップ、食洗器はそのままにして、扉と水栓、ガスコンロを変えました。壁面にモザイクタイルを貼ってイメージアッ プ。反対側のキッチン収納はトップと扉をお揃いにしてまとまり感を。こうしてみるとどこが古いのか、というのがぱっとみてわからない、そこがいいのです ね。
洗面も扉を隣の収納キャビネットの白い扉の色と合わせて(元々は茶色っぽい色でした・・・)塗替え、三面鏡の下の奥の部分は鏡だったのですがそこにちょっとハードは色のタイルを貼ってモノトーンに仕上げました。それ以外は変えてないのに、違う洗面みたいになりました。クロスもグレーにしたのできっと印象が大人っぽくなったのかもしれません。
シートの扉も壁のクロスに合わせて塗替えました。扉を強調しないことで広さを感じられました。ハンドルはものによっては変えることもできますが、今回はそのまま利用。しっくりとなじみました。
今あるものがどう生かせるか、バランスを崩さずにもともとこうであったのかな、と思えたらそのリフォームは成功だといえます。リフォームはとても楽しいもの。まずは今あるその家や空間をじっと観察し、「よみがえる」かどうか思案するところから始めてみたいものですね。