Apr 16, 2016

間取りを考える

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リノベーションといっても仕上げ材を変えたり、造作の棚をつくったりといったプラスのリノベーションと、間取りから見直してしっかりと変えていくフルリノベーションがある。今まで使いづらくて困っていた、収納が出来ず、モノがあふれてしまってブルーになっていた、などをどうにかして解決したい!リノベーションはそういった心のケアができる最大のイベントなのだと、つくづく思う。

設計を行うときに現状の図面を広げ、しばし考える。お客様は何が困っていて、どんな生活をしたいのかということを何度も何度も心で唱えながら、鉛筆を取り出し、現状の図面に重ねて線をひいていく。間取りは何通り何十通りも可能性があって、どれが正解というものはない。希望は多種多様だが、プランを考える上で注意していることがある。

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1 玄関に立ち、そこにどんな風景が広がっているかを考える

図面上であるが、玄関の扉をあけ、目に飛び込んでくるものを想像し、靴を脱いで廊下を歩く。廊下を通った先には何がみえてくるか、目に飛び込んでくる様々な景色や色、形をそれが心地よくまとまっているものなのか、目がひきつけられるものがあるのか、などをじっくり検証していく。

2 風を感じる

部屋の中には「気」というものがあると感じる。「気」の流れがいいとか悪いというのはいろいろなお宅に行くたびに感じてしまう。いろいろな条件によって「気」は作られているのだが、当然ながら風が通る間取りは「気」の流れがいい。廊下と扉で仕切られている北側の部屋は風が通らず結露が起こりやすいと嘆く方は多い。それは収納によって閉鎖されていることが多いので、ウォークスルークローゼットにしてみたり、回遊性のある部屋構成にすることで人の通りも風の通りも、もちろん「気」の通りもよくなっていく。

3 間仕切りをとりはらってみる

部屋は壁で仕切らなくてもいい。ドアがなくてもいい。まずは大きな壁を取り払ってみる。その大きな空間の全景を前にしてどうすれば目に入らないように空間をわけるかということを考える。もしかしたら分けなくてもいいのではないか?という逆の発想をもってみるのも面白い。ドアではなく家具で仕切ったり、低い壁をつくり広々とした印象をあたえたりと可能性は無限だ。

4 収納がふえるとモノがふえる

収納収納と口々にいわれるが、こんなにたくさんの収納は本当に必要なのかどうかを考えてみる。収納があればモノが増える。収納に翻弄されてスペースを収納にもっていかれる。もちろん収納があることで、煩雑にならずきちんと気持ちよく部屋をつくることはできるのだが、あくまでも主役は空間であること、そしてモノを整理収納して、いるものいらないものを選別し、本当に必要なものに囲まれて過ごせることはストレスなく過ごせる一つの方法でもある。

5 段差で動きをつける

間取りを作る上で前後左右の動きはもちろんのこと、上下の動きも考慮にいれたい。あえてつける段差は部屋に動きを与える。スキップフロアで空間をつなげる、キッチンを一段下げてカウンターに向き合うと目線をそろえる、ちょっと腰かけられくつろげるデイベッドをリビングの一角に置くなど、床面に高低差がつくことでその空間が生き生きと色づくのも面白い。

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間取りを考えることは生活を見直すこと。新たな一歩を踏み出せる最大のチャンスである。気持ち良い暮らしのファーストステップを。

CLUB66的リノベーション事例
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