Feb 16, 2016
バランスを考える
リノベーションで何が一番大切ですか?と聞かれたらいつもこう答えます。
「バランスです、ね」 と。
例えば、どんなに高級なキッチンをいれたとしても、他の建具や床との相性が悪かったりしたらそのキッチンの本当の良さを十二分に発揮することはできなくなります。では相性とは何なのでしょうか?いろいろな側面からの相性が考えられます。
1)光沢感・・・たとえばキッチンの扉が鏡面のテカテカとしているものと、床が無垢材でマットな仕上げのものだと違和感を感じます。
2)彩度・・・色の鮮やかさの違いを表すのですが、全体的に彩度を合わせるとまとまり感がでてきます。たとえばアクセントのクロスを選んだりするときも、同じ彩度のもので合わせると違う色合いでもあったりします。
3)質感・・・自然素材のもの、木、鉄、コンクリート、石など自然界にあるものの質感と樹脂のような化学的につくられた物質のものでは質感が異なります。質感をそろえることにより、その空気感をあわせることができます。
4)工業製品と手工芸品・・・工場でつくられた工業製品と、職人さんが作った手作業の製品ではそのモノのもつ暖かさが違います。
5)灯り・・・灯りの色温度(白っぽい光や暖かい色の光)がちぐはぐだと空間はばらばらの印象になります。直接照明、間接照明の使い方で空間はまったくちがうものに変化します。
上記にあげたものは一例にすぎませんが、相性のよいものを組み合わせる、モノとモノとのバランスを考えて差引することで空間づくりは変わっていきます。そして「バランスが大事」というのを忘れなければ、きっと成功する!と確信しています。
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